古い習慣はなかなか消えない: 望ましくない習慣をやめるには
アナベル・ストーン、フィリッパ・ラリー、サリー大学(英国) 新しい年の始まりには何かを変えたくなるものです。真夜中の鐘が鳴るのを聞きながら、新しい習慣を身につけよう、悪い習慣を捨てようと決意します。ランニングシューズのほこりを払い、買い物かごに新鮮な果物や野菜を詰め込み・・・「新しい年、新しい私」と思ったことのない人はいないでしょう。しかし1カ月も経つと、ランニングシューズは2回しか日の目を見ず、新鮮な果物は毛羽立ち始めています。なぜでしょう?どうやら悪い習慣が新年までついてきてしまったようです。 心理学者によると、習慣とはこれまである行動を頻繁にしていた状況(きっかけ)に遭遇したときに、自動的にその行動を実行するプロセスのことです。その「きっかけ」とは、ストレスを感じるとチョコレートを食べたくなるというような感情的なものであったり、パブで友人と一緒になるたびにビールを1パイント飲むというような社会的なものであったり、あのコーヒーショップに入るといつもラテを注文してしまうというような物理的なものであったりします。言うまでもないことですが、悪い習慣をなくそうと思っても、その習慣のきっかけに再び遭遇したときに自動的にその行動をしてしまうのを完全に防ぐのは難しいものです。